確定拠出年金(401k)導入/企業年金・退職金コンサルティング
 
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確定拠出年金導入に待った! - 目次へ
安易な確定拠出年金導入が考えられている現状

[ 保険代理店が適格年金解約を奨める理由 ]

保険代理店は適格年金が平成24年3月31日に廃止されるのにともない、適格年金の資産を狙っています。保険代理店の中には十分な労務・企業年金の知識もなく、自分の利益だけしか考えておらず、適格年金を解約し、販売する商品を買わせる代理店があります。確定拠出年金導入を奨めることもあるかもしれませんが、それは少ないでしょう。確定拠出年金(401k)は企業年金ですから、保険会社の支社あるいは本社で扱うことの多いものではないでしょうか。確定拠出年金導入は投資教育も必要で、代理店では荷が重く、確定拠出年金(401k)を奨める保険代理店は少ないしょう。また、保険代理店は新規に商品を販売することで大きな手数料を手にすることが出来ます。適格年金から確定拠出年金(401k)などへの移行の場合と、新規契約では代理店が手にする手数料は大きく異なると思います。そうなると適格年金の解約を迫ることが考えられます。

 

[ 適格年金解約の大きなデメリット ]

適格年金解約はどうして大きなデメリットになるのか。それは解約にともない課税される所得税・住民税です。適格年金の解約金は従業員に直接支給されます。そして解約金には一時所得として従業員に所得税・住民税が課税されます。この従業員の支払った所得税・住民税は企業が負担するべきだということです。どうして企業が負担しなければならないかというと、本来、退職金として請求すれば退職所得として課税されます。しかし退職所得は退職所得控除が大きいために、退職金はほとんどの場合は非課税だからです。絶対に負担しなければいけない決まりはないと思います。しかし、いろいろな方の意見を聞くと、やはり企業が負担すべきとする意見が普通です。この所得税・住民税の問題を労使間で争ったときは、やはり企業側が負けるのではないでしょうか。

 

[ 適格年金解約時の課税 ]

移行の場合はあまり課税されることはありません。移行の場合は移行限度額を超える部分が、解約と同様に一時所得として課税されますが、移行限度額以内に収まることも少なくありません。しかし、解約の場合は一時所得とみなされ、控除額の50万円を超える部分が課税されます。移行限度額は移行先制度によって異なりますが、解約の50万円控除に比べはるかに大きいです。課税の点において移行が解約に比べ、有利であることは言うまでもありません。解約金・退職金の課税については以下をご覧ください。

通常の給与収入のみの場合の課税
 (給与所得−所得控除) × 税率 = 所得税・住民税

解約金のある場合の課税
 (給与所得+1/2{解約金−50万円}−所得控除 ) ×
税率 = 所得税・住民税

※給与所得=給与−給与所得控除、 所得控除=基礎控除・配偶者控除・社会保険料控除など、
  1/2{解約金−50万円}は一時所得課税(1/2×一時所得)です。

退職金の課税

 (退職金−退職所得控除) ×1/2 × 税率 = 所得税・住民税

・(勤続年数20年以下) 退職所得控除=40万円×勤続年数
・(勤続年数20年以上) 退職所得控除=800万円+70万円×(勤続年数−20)

※退職金の課税は申告分離課税(給与所得等とは分けて課税)です。

 

[ 従業員に買わせる保険代理店 ]

適格年金を解約すると解約金が従業員に支給されます。それを狙って貯蓄商品などを従業員に買わせることがあります。解約により従業員に支給した解約金は、退職時の退職金から差し引くのか、退職金規定を廃止するのかをきちんと取り決めをしておかなければいけません。保険代理店が解約を奨めた場合、これらのことがきちんと処理できていないことも考えられます。適格年金は解約しても退職金規定で退職金を支給するとあれば、退職金は支給しなければいけません。解約しただけでは退職金を不支給にすることは出来ません

 

[ 退職金廃止は簡単に出来るものではありません ]

確かに企業年金・退職金を続けることが出来ず、やむを得ず廃止しなければならないこともあるかもしれません。しかし、退職金の廃止は簡単に出来るものではありません。必ず従業員の同意が必要です。会社が一方的に退職金を廃止することは労働条件の不利益変更となり、出来ないということです。前述した通り、一時金(退職金)というものは非常に大切なものです。現在の支給水準で退職金が支払えない場合は支給水準を引き下げ、微々たる退職金でも支給するべきです。退職金がゼロであるのと少しだけでもあるのとでは大きく違います。退職金の支給水準を引き下げることも従業員の同意が必要ですが、廃止にするよりは同意が得られるでしょう。

 

[ 企業にも買わせる保険代理店 ]

退職金規定を廃止しない場合、適格年金を解約すれば退職金積立がなくなり、代りに何らかの退職金積立をしなければなりません。退職金の引き下げや廃止をしないで、適格年金を解約することは容易です。そこで保険代理店は退職金積立のための保険商品を買わせることとなります。その保険商品は企業年金ではなく生命保険などのいわゆる社外積立です。社外積立はいつでも解約して事業資金などに充てることができ、事業主にとっては良いものに思うかもしれません。しかし、社員の側からすると必ず退職金が支払ってもらえる状態とは言えず、良いものではありません。

 

[ 社外積立(生命保険など)は大きなデメリット ]

きちんとした企業年金・退職金がなければ、良い人材が入らないのはもちろんのこと、現在、社内にいる良い人材が不満をつのらせ外部に流出することも考えられます。適格年金を解約した時の会社の対応や、新しい退職金積立に従業員の納得がいかないと、最悪の場合は一度に多くの社員が辞めていったり、労働条件をめぐってトラブルになることも考えられます。

 

[ 保険代理店が社外積立を奨める言い分 ]

保険代理店が社外積立を奨める方法は、当然ですが生命保険などの社外積立のメリットを説明することです。その説明はこうです。解約や掛金増額が自由なため、「 企業の自由裁量・自由設計になる 」、「 業績に応じて設計できる 」、「 解約金・満期金が企業のものになる 」、「 積立不足が生じず、確定利回り 」などと説明します。また、悪質な場合は適格年金移行先の各制度のデメリットばかりを説明することもあります。前述したように解約金・満期金が企業の自由になるということは、社員の信頼を失い、人材が流出することであるのを忘れてはいけません。また、適格年金解約時の所得税・住民税負担も忘れてはいけません。

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