確定拠出年金(401k)導入/前払い退職金
 
適格年金・確定拠出年金(401k)など企業年金コンサルティング
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確定拠出年金導入に待った! - 目次へ
安易な確定拠出年金導入が考えられている現状

[ 投資に無知な社会保険労務士には注意 ]

社会保険労務士は労務の専門家で、労務の点から企業年金・退職金を考えることが出来る専門家としてやはり優れた方が多いです。しかし、確定拠出年金(401k)の実態は投資信託であり、投資教育は非常に重大な責務で重荷です。私は投資の難しさ、投資教育の負担の大きさについて理解していただきたいと考えています。確定拠出年金(401k)に対する投資にあまり詳しくない社会保険労務士の方の反応は2通りあると思います。投資は怖いものだという姿勢の方と、投資は大変なものだという認識のない方の2通りです。投資の大変さを認識しないで確定拠出年金導入を奨めることは、非常にまずいことです。あまりないとは思いますが、保険代理店契約をしている社会保険労務士は、保険会社などが確定拠出年金(401k)を奨める言い分で、奨めることがあるかもしれません。

 

[ 確定拠出年金(401k)は大口割引 ]

確定拠出年金(401k)のコストは従業員一人あたり毎年5,000円前後と前述しましたが、あくまでも目安とお考え下さい。保険会社の設定しているこのコストは加入する従業員数によって異なります。従業員数が多ければ多いほど安くなります。ですから中小企業で従業員が少ないほどコストが高くなります。コストの点においても中小企業に確定拠出年金(401k)が向いていないといえます。掛け金・確定拠出年金資産の大きさによるのコストの違いは、残念ながら現在、私の手元にある資料からは分かりません。このコストは証券会社の口座管理料と同じと考えると、掛け金・確定拠出年金資産が大きいほど安く設定する保険会社もあるかもしれません。証券会社は預り資産が大きいほど、口座管理料や売買手数料を優遇した料金体系があります。もちろん、その逆の預り資産が小さいほど安くなる料金体系はありません。

 

[ 確定拠出年金(401k)と一時金の併用は愚策か その1 ]

「 適格年金からの移行も含めて、企業年金・退職金のすべてを確定拠出年金(401k)にする必要はありません。確定拠出年金(401k)は一時金・その他の企業年金と併用することが出来ます。 」 このような提案を社会保険労務士や保険会社から耳にすることがあります。これは本当に得策でしょうか。この併用より、確定拠出年金(401k)相当部分は退職給付債務が開放され、かつ確定拠出年金(401k)の一時金が支給出来ないデメリットがカバー出来ると思うかもしれません。しかし、確定拠出年金(401k)は併用導入でも全部導入でも、コストは同じです。併用導入で少しだけだからといってコストを安くしてくれません。むしろ併用導入のほうが資産規模が小さくなり、小口になるわけですから、コストが高くなることもあるかもしれません。

 

[ 確定拠出年金(401k)と一時金の併用は愚策か その2 ]

また、確定拠出年金(401k)は併用導入でも全部導入でも投資教育の負担も同じです。併用導入であれば投資教育を少なくして良いということはありません。リスクのある投資商品を購入する以上、投資教育をしなければ、リスク商品購入によるトラブルが起きることになります。

 

[ 適格年金から前払い退職金のデメリット その1 ]

適格年金を継続していくのが大変になったので、適格年金を解約し、前払い退職金制度を導入しようと考える方がいらっしゃるかもしれません。しかし、必ずしも前払い退職金は得策ではありません。前払い退職金は一時金(退職金)に比べ、労務トラブルの解決において劣っているといえます。前払い退職金が一時金(退職金)に劣っている理由は何か。前払い退職金として退職金を支払っていたとしても、会社からの解雇により不平不満を抱えた従業員はこう主張するかもしれません。「 他の会社は、うちの会社よりも業績が悪いにもかかわらず、私の給与と前払い退職金を合わせた金額よりも多い給与を支払っている。前払い退職金は退職金には値しない。不当解雇で訴えてやる。 」と言うかもしれません。前述しましたように、やむを得ず解雇する際の一時金(退職金)は大切ではないでしょうか。中小企業においては、他社と給与や処遇を比べられることは厳しいことです。中小企業は大企業のマネをした前払い退職金は適していないでしょう。

 

[ 適格年金から前払い退職金のデメリット その2 ]

また前払い退職金は給与に上乗せして支払うというものです。ですから給与が上乗せされれば、その分、社会保険料(厚生年金・健康保険・雇用保険・労災)も上乗せされてしまいます。現在の社会保険料はご存知の通り、総報酬制です。以前までは賞与時に前払い退職金を支払うことで、社会保険料は1%の徴収だけで免れることが出来ました。しかし、もうそのような方法は使えなくなってしまいました。また、今後のことを考えると社会保険料は上昇する可能性は大きくても、下降する可能性は極めて低いように思われます。社会保険料は従業員だけでなく、企業も負担するものです。前払い退職金による社会保険料の増加は企業にとって大きな負担でしょう。

 

[ 適格年金から前払い退職金のデメリット その3 ]

お分かりと思いますが、企業年金・退職金積立である確定給付企業年金、確定拠出年金(401k)、中小企業退職金共済(中退共)、厚生年金基金の掛け金はすべて損金にすることが出来ます。企業年金であれば掛け金がすべて積立にまわると考えられますが、前払い退職金は社会保険料・所得税・住民税が徴収される不利な積立となってしまいます。また、企業年金は退職時の課税も一時金(退職金)で受け取れば退職所得控除が大きく、相当に大きな退職金でなければ課税されません。

 

[ 確定拠出年金(401k)は前払い退職金の代用となるか ]

社会保険労務士の方などはよく、確定拠出年金(401k)を前払い退職金のようなものだと説明されます。確定拠出年金(401k)に掛け金を拠出することは、確かに前払い退職金を支給していることと同じです。確定拠出年金(401k)は前払い退職金と違い、全額を損金処理できる点が前払い退職金に比べ有利です。しかし、確定拠出年金(401k)は前払い退職金の性質を持つと同時に、投資信託であり投資教育の負担やコストの高い企業年金であることも忘れないで下さい。

 

[ 確定拠出年金(401k)が適している企業はどんな企業か ]

確定拠出年金(401k)が適している企業はどんな企業でしょうか。私の個人的な考えになるかもしれませんが、事業内容が投資教育を必要としている企業ではないでしょうか。銀行・証券会社・保険・シンクタンクなど金融関係で、投資教育をすることでお客様サービスの向上につながったり、従業員の業務遂行能力の向上になる企業が適しているのではないでしょうか。

 

[ あとがき ]

企業年金・退職金の解決方法を考えることは、従業員や企業(経営者)のことを思って考えることではないでしょうか。しかし、現状は確定拠出年金(401k)をビジネス(金儲け)と考えている人からの情報ばかりが提供されています。もう少し従業員や企業の側に立った情報が欲しいものです。そのようなアドバイスをしてくれるのが良いコンサルタントであると思います。ここで掲載しました内容が、皆様にとって少しでも有益なものであれば幸いです。

最後までお読みいただき誠に有難うございました。

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